フィリピンの台風

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クリニック生まれの赤ちゃん♪

冨田江里子さんの次女、樹(いつき)さんの作文です。

フィリピンには毎年とても強い台風が訪れ、 被害ばかりを残して去って行く。
強風で木や電信柱が所々に倒れ、 貧しい家の屋根や壁を飛ばす。
海や川が増水して近くの家や橋を呑み込むように流す。

私はこの時期に外に出るのは嫌いだ。
散歩をしたら雨季に急増する気持ち悪いタニシの卵を見たくなくっ てもみることになり、
道に生えたコケを踏んで滑ったりする。
お使いに行かせられるときは道が洪水しているため、 通れなくなっていたり、
もし通れたとしてもトライシクル代が倍になったりする。

だが、決して家の中は平和ではない。

洗濯物が長い間干せなくたったり、 家庭ごみが燃やせなくてカビが生えたり、 時には雨漏りだってする。
そして何より大変なのは停電だ。 今年は一番長くてほぼ一日停電していた。
数年前ほど長くない分ありがたいが、 冷蔵庫の中の物が心配になる。

けれども、貧しい家や海辺の隣町の人達の被害に比べたら、 私の苦労は天と地の差がある。

洗濯物が乾かない以前に、 服が海や川に流されて消えたする。
カビや停電や家が雨漏りする以前に、 家と家の中の物すべてがなくなっていたりする。

こんな苦労に耐えている彼らだが、その様には見えない。

その日寝る場所や食べ物がなくっても、 子供は雨の中でぬれながら遊んだり、
大人たちはタバコを吸いながらギャンブルをして幸せそうだ。
フィリピンの貧しい人達は恐ろしいほど能天気で明るいからだ。

精神的に強く、どんなひどい被災に会っても対応でき、 その時の良いことだけを見て生き延びることができる。

こんな人たちを見て、 タニシの卵やカビで文句を言いている私がとても恥ずかしい。
私より持ち物が少なく、 その上それを失った人たちのほうが幸せに見えることがとても不思 議だ。
この人たちは何度も色んなものを失い、 苦しい経験をしたからこそ明るく生きることができるんではないか と私は勝手に思う。
彼らの精神の強さの底を見ることはないだろう。 そんな彼らを私は心から尊敬する。
見ているだけで学ぶことがたくさんありすぎるからだ。

 

今年の講演会は7月2日(日) 昨年同様、大阪天満橋にあるドーンセンターの予定です。

また詳細、ご連絡致します。

 

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